美学校|版表現実験工房 - 講座情報

版表現実験工房  清野耕一

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定員 10 名
水曜日:午後6時30分~午後9時30分
教程維持費:20,000 円

R0016753.JPG講師:清野耕一
銅版画(凹版)の制作は、薄い銅版表面で繰り広げるマイナスの作業といえます。直接鋭利なニードルで引掻いたり、強酸の力で腐食(エッチング)したり、様 々な薬品や道具を使い随分と手荒なプロセスを踏みます。このように出来上がる銅版の原版は、その凹部に詰められたインクとエッチング・プレス機の物凄い圧 力によって、最終的に紙の表面に反転しプリントされます。・・・・・この瞬間、皆さんは銅版画の表現効果に魅了されるでしょう。鋭く自在な線、微妙で繊細 な濃淡面、重厚な質感。・・・・・その転写されるイメージは、ドローイングやペインティングと全く異なるからです。

世界的なIT化とグローバル化が急速に進む中で、私達の日常生活にも「デジタル・カルチャー」が浸透し大変化をもたらしています。「効率化・便利さ」を追求する社会的なうねりは、一方で機械に頼りながら、汚れ仕事を嫌い、面倒くさいことを避ける行動を私達に植え付けていると云えるかもしれません。「自らの 手を使い、身体を動かし、汗を流し悪戦苦闘する姿勢」を拒む風潮の中で、大切な何かが失われようとしていないでしょうか。

「版表現実験工房」は、そんな問いに対応しながら、初心者のみならず、銅版画や他版種の経験者にも門戸を広げる場です。銅版画制作のための技術力を習得するだけでなく、直接銅版と触れ会うことによってモノ作り本来の楽しさを経験し、美術表現を創造する「発見」の場を目指します。同時に、絶え間ない地道な制作を通じて「自己を見つめる姿勢を培うこと」に重点を置きたいと考えています。

従来の「オリジナル版画」(平面・複数性を土台とする版画表現)の垣根を取り払い、柔軟に他のメディアとの交差を図り、新たな表現スタイルを研究し模索する実験的な制作現場になることを目標とします。この工房の参加者は、より積極的な制作意欲と発表の機会設定が求められます。

参加者の年代・経験・背景を超えて「互いが刺激・影響し合える制作現場」になることを期待します。

清野耕一